あったかくて，芯が強く，しなやかな色

自分の成長を実感できる瞬間ってのはそうそうない．でもひさびさに体感した．

とある先生とのみに行った時のこと．その人は，教授ではなく，某有名企業から講師としてやってきた．年はいっていて，たぶん相当偉い人で，会社ではもう顧問となって，色々な企業で若手の育成に力を入れているらしい．

いい雰囲気でてるいて，なんかこうオーラがでてる．
あったかくて，芯が強く，しなやかな色に包まれた

ほのかにかもし出す自信の色．驕りはない．

飲みの席でも講義でも，
しゃべり口調は早くない．
どちらかといえば，ゆっくり一定のペースで．決してあわてない．

そして，ロマンチックなこと云う．

講義の最初のスライドに，こんなことが書いてあった．
「人生は夢があるから楽しくて，心があるから暖かい．」
心臓を鷲摑みにされた．

それもそのはず，講義の題目は「事業計画立案」
タイトルの無機質感ともらった資料の１ページ目の文章とのギャップ．
驚かずにはいられなかった．

技術経営戦略の実務的な内容は，
一見すると，「要するに金勘定のできる博士を造ろうということだろうな」
と思っていたが，それだけでなく

これからの時代を生きていく僕ら若い世代への強烈なメッセージ
それが随所にちりばめられていた．

これまで，散々学生を長いこと受けてきて，本当に”伝える意思のある講義”ってのは，本当に少なくて，教員でもなんでもない人がそれをやったことにも驚いた．
むしろ教員でもなんでもないから，できるのかもしれないが，
教育ってのは，上の世代（過去）から下の世代（未来）へ伝えていくもんなんだって，奇麗事じゃなくて，ちゃんと実現されていることに，ただただ頭が下がった．

最後の講義の後，めしを食いにいった．
そん時に，CKに対しうれしい言葉をいってくれたのはすごい自信になった．
その人が，CKの研究の何も知らないが，なんか出ているものを感じてもらったんだと思えば，自分もちっとは成長したんだなと思えた．

これからも地道にこつこつしか道はない．